ほんのり涼しさを感じる、行楽にも良いシーズンになってまいりました。
今回はネオプラン従業員であるワタクシM谷が母と行ってきました、初秋の飛騨高山の母娘旅をご案内させていただきます。
M谷の母は元気な人ですが、もう結構いい歳でもあるので「遠出の旅行は最近はキツくなったわ~」と常々申しておりました。しかし、旅行に行きたい!美味しいものが食べたい!という欲求は人間いくつになってもあるようで「温泉に入りたい~、美味しいものも食べたい~、気を使わなくていい実の娘と旅行に行きたいのよ~」という圧を感じたM谷は母を旅行に連れて行くこととなりました。あまり遠くなくて、母が疲れなさそうな場所と考えまして車で2時間半程で行ける飛騨高山に行くとこに決めました。
飛騨高山の紅葉にはまだ少し早い時期でしたが、飛騨高山は一年を通じて景色も美しく楽しめる場所です。有名な高山祭りは日本三大美祭の一つとされ、ユネスコ無形文化遺産にも登録されており、飛騨の匠の技が作る山鉾が街を巡る大変美しい祭りです。
春の「山王祭」と秋の「八幡祭」があり、特に春の桜の時期に神輿や獅子舞や大名行列が山鉾と共に街を巡る様は圧巻です。今年の秋の高山祭りは10月9日~10日の日程で行われ、M谷が高山を訪れたのはちょうど祭りの終わった時期でしたので、ゆっくりと高山の街並みを観光することができました。
今回の旅行は高齢の母と一緒の旅のため、ゆったりとしたスケジュールを組みましたので車での移動としました。まずは今回のお宿「飛騨亭花扇」に到着です。「飛騨亭花扇」は高山駅から車で10分の少し離れた場所にあり、広い敷地に建っている和風の旅館です。高山駅から送迎もあるため、電車でも便利です。
駐車場はお宿のすぐ前にあり、宿の方が出迎えて外で待っていてくれました。駐車場に車を入れるとすぐに木の台車を押して来てくれて荷物を運んでくれます。せっかくなのでと、宿の方がシャッターを押してくれたのでお宿の入口で母と一緒に写真を撮りました。しっとりとした和風の門構えを入ると、大きな鯉の泳ぐ池があり玄関を入ると囲炉裏や黒檀色の木で造られた立派なロビーがあります。すぐにソファに案内されて、母は抹茶、M谷はコーヒーのウェルカムドリンクを出してもらいました。チェックインもそこで座ってできるのでとても楽です。
館内は廊下も畳敷きになっていて靴を脱いで歩くととても気持ちがいいです。可愛らしい仲居さんがお部屋に案内してくれて、夕食までの時間はいよいよ温泉タイムです。お部屋の着替えは浴衣と作務衣があって、他に泊まっておられた海外の特に欧州・米国の方は、文化の違いからか寝巻を兼用する浴衣には抵抗のある方も多いらしく作務衣を着ている方が多かったです。海外からおいでになる方への気遣いが感じられました。
高山の温泉の湯は無色透明ですが独特のぬめっとしたぬめりがあっていかにも温泉!という感じです。浴衣に着替えてまずはロビーの足湯に入りました。足湯はロビーを通り抜けて庭に出た宿の敷地内にあり、外にあるためかお湯の温度は少し熱めになっていました。タオルもふんだんに用意してあり、木の長椅子に座って足を湯に浸しているとじんわりと身体が温まってきます。身体がポカポカと温かくなり、じんわりと汗ばんできたところで足湯からあがって、大浴場と露天風呂に向かいました。
大浴場にはバスタオルもフェイスタオルも備え付けてあるため部屋から持参しなくて済みます。歯ブラシやヘアブラシのアメニティも豊富にあって使いやすかったです。ガッツリと温泉に浸かり、身体を隅々まで磨いているとすぐに夕食の時間になります。
夕食は個室なので落ち着いて飛騨の和食会席を楽しむことができました。有名な飛騨牛はサシの入った甘みのある柔らかい肉質で大変美味しく、他にも飛騨の土地の食材を使った料理が沢山出ました。地酒もいただいて満腹になったお腹をさすりながら部屋に戻って一息入れたらまた温泉に浸かります。
湯上り処には冷えたお茶が無料で用意してありました。静かなお部屋でぐっすり眠って、また翌朝は朝風呂に浸かります。それから朝食を個室で和食を美味しくいただき、お宿の無料送迎バスを使って高山市街にある宮川朝市に行きました。
宮川朝市は高山市街の中心を流れる宮川沿いに立つ朝市で、弥生橋から鍜治橋までの350m程の直線道路に沢山の露天のお店が並び、反対側にはお土産屋さんがあります。
高山朝市の歴史は古く江戸時代からすでに朝市が開催されていたといわれています。現在ではほぼ毎日開催されていますが、朝市の名の通りお昼過ぎには露店が片付けられてしまうため午前中においでいただくのがベストです。M谷はここの露天のお店で「大根の梅漬け」を、お土産屋さんで「川上屋の栗きんとん」を買いました。すぐ横を流れる宮川は水の綺麗な清流に丸々と太った色鮮やかな鯉が沢山泳いでいる川なので、ブラブラ歩きつつ眺めているだけでも清々しい気持ちになれます。
帰りはまたお宿の送迎バスを使って「飛騨亭花扇」まで戻って宿のチェックアウトを済ませます。お宿の方が駐車場まで荷物を持ってお見送りに来てくれました。
2日目は高山観光です。まずは前から行きたかった「飛騨高山美術館」へ向かって車を走らせます。この美術館は高山駅から車で5分程の場所にあり、アール・ヌーヴォーやアール・デコのガラス工芸の作品を有する美術館で、ガレの花瓶やティファニーのランプやラリックの噴水等があり、ほんのり淡い照明に照らされた美術品はとにかく全てが美しくてゴージャスです。会員制ホテルの敷地内にありますが、一般の方でも入場料1,000円を払えば見ることができます。美術品に興味がない方でも、つかの間のお金持ち気分を味わえるこちらの美術館にぜひおいで下さい。
その後は、高山市街に戻って古い街並みを散策しつつ、みたらし団子を賞味しました。高山のみたらし団子は甘くなく、醤油で香ばしく焼いているため街中を歩いていると醤油の焦げるなんともいい匂いがします。
高山駅から南へ歩いて10分くらいの場所に「高山陣屋」があります。陣屋とは江戸時代に郡代・代官が治政を行った場所のことで御役所や郡代(代官)役宅、御蔵などを総称して陣屋と呼びます。飛騨代官は安永六年(1777)に飛騨郡代に昇格し、当時3カ所あった郡代役所(関東・西国・美濃)と並んで幕府の重要な直轄領となりました。しかし幕末には全国に60数カ所あったと言われている郡代・代官所も廃置になったり戦争で壊されたりしてしまい、当時の建物が残っているのは現在ではこの高山陣屋だけとなっています。陣屋前では朝市が開かれ、多くの店が並び賑わいます。M谷が行った時は朝市は終わっていましたが、沢山の外国人観光客の方がいました。添乗員さんに引率された海外の団体客の方もいらっしゃいましたが、引率している添乗員さんが掲げている旗がなぜか鯉のぼりの形をしていたり、ゆるキャラが括り付けられていたり、「わかりやすくていいけど、それはちょっと違いませんか?」みたいな感じでおかしかったです。
昼食には高山ラーメンを食べました。高山ラーメンは細麺のちぢれ麺にスープは鶏ガラと濃口しょうゆであっさりしていて、ラーメンの上に柔らかく煮つけたチャーシューとメンマとネギの乗ったシンプルなラーメンですがこれがとびきり美味しいのです。有名なお店も沢山ありますが今回は「豆天狗」の高山ラーメンを食べました。行列必至の人気店ですが回転が速いので割とすぐに食べることができます。
最後にお土産に、宿の人が薦めてくれた高山の地酒の辛口の日本酒「氷室」と、地元で作っているという煎茶と、高山の古い街並みの中にあるお香屋さんでお線香を買って帰路に着きます。高山の古い街並みは壁が黒檀に塗られていて風情があり様々なお店がありますが、特にお香屋さんは入口に香炉でお香を焚いており前を通るととてもいい香りが漂ってきて雅な気分になれます。お部屋の消臭剤代わりにも使えますので女性の方へのお土産にもぴったりです。M谷も会社の先輩へのお土産にとお香を購入しました。
帰りのサービスエリアでは、上り関サービスエリアによって休憩をしました。上り関サービスエリアは大きな施設で、刃物が名産の関市にありますためお土産屋にも爪切りや包丁等が置いてあります。初めて見た時にはちょっとびっくりしてしまいますね。
高山は一年を通じて楽しめる観光地であり、いかにも日本らしい品の良さを感じることができる、ご家族様や女子旅にもぴったりな是非お薦めしたい場所です。
これからは紅葉の時期に入るため、どこへ行っても美しい日本の風景を楽しむことができます。
最近は旅行カウンターのある店舗が減少しているため、対面で相談できる店舗がないとお嘆きのお話もよく耳にします。
ご旅行はお客様と向かい合ってご案内をさせていただけるネオプランに是非ご相談下さい。